マッロレッドゥス・アッラ・カンピダネーゼ
サルデーニャの小さな貝殻形パスタ、マッロレッドゥスを、サフラン香るソーセージのトマトソースで仕上げます。輸入食材店のパスタと日本のスーパーで揃う材料で、島の食卓の味をそのまま自宅に。

- 調理時間
- 90分
- 人数
- 4名分
- 材料費
- 約¥1800
- 難易度
- ふつう

3つのレシピ、ひとつの料理
同じ料理を3つのレベルで。本格にどこまで寄せるかは、あなた次第です。
マッロレッドゥスの生地は、セモリナ粉と水、塩だけで作られます。伝統的にはここにサフランを溶かし込み、生地そのものを淡い黄色に染めます。今日ではソースの仕上げにサフランを加える作り方も広く定着していますが、生地に練り込む方法がこの土地により古くから伝わるやり方です。一粒ずつ道具に押しつけて溝を刻む工程には省略の余地がなく、この手間こそがソースを受け止める貝殻形を作り出しています。
材料(4人分)
生地
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| セモリナ粉(デュラム小麦) | 400g |
| 水(ぬるま湯) | 200ml |
| 塩 | 4g |
| サフラン(雌しべ) | ひとつまみ |
ソース
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| サルデーニャ風ソーセージ | 400g |
| トマト(水煮または生トマトのピューレ) | 500g |
| 玉ねぎ | 1/2個 |
| エキストラバージンオリーブオイル | 大さじ2 |
| 塩 | 適量 |
| ペコリーノ・サルド(すりおろし) | 適量(仕上げ用) |
作り方
1. サフランを浸す
サフラン(ひとつまみ)を大さじ2ほどのぬるま湯に浸し、色が出るまでしばらく置いておきます。
2. 生地を仕込む
セモリナ粉(400g)と塩(4g)をボウルに合わせ、サフラン水と残りの水(200ml)を少しずつ加えながらまとめます。10分ほど台の上でこね、なめらかで硬めの一つの塊にします。
3. 生地を休ませる
布巾をかけて常温で30分ほど休ませます。
4. 成形する
生地を細い棒状に伸ばし、1cmほどの小さな塊に切り分けます。親指の腹で一粒ずつリガニョッキ(溝のついた木の板)に押しつけながら転がし、貝殻形に丸めます。打ち粉をした布の上に並べ、ソースを作る間、表面を乾かしておきます。
5. ソースを作る
玉ねぎ(1/2個)をみじん切りにし、オリーブオイル(大さじ2)で中火にかけ、透き通るまで炒めます。ケーシングを外したソーセージ(400g)をフォークでほぐしながら加え、脂が透明になるまで炒めます。手で潰したトマト(500g)と塩を加え、弱火にして45〜50分ほど、とろみがつくまで煮詰めます。
6. サフラン水を加える
煮詰まる10分ほど前に、浸しておいたサフラン水を汁ごと加えて混ぜます。
7. 茹でて和える
塩を加えた湯でマッロレッドゥスを4〜5分、浮き上がって芯が透明になるまで茹でます。湯を切ってソースに直接加え、強火で手早く絡めます。器に盛り、ペコリーノ・サルドをたっぷりかけます。
⚠️ やってはいけないこと
生地につなぎを加える マッロレッドゥスの生地はセモリナ粉と水と塩だけで作られます。他の生パスタでよく使われるような、黄色みと弾力を出すつなぎの材料を加えると、噛みごたえが重くなり、別の生地に近づいてしまいます。
溝を刻まずに丸める 指で押しつけて溝をつける工程を省くと、ただの小さな団子になってしまいます。溝はソースを受け止めるための構造そのものです。
仕上げに乳製品でコクを足す ソースの仕上げはペコリーノの塩気とコクだけで十分です。白くとろみのある乳製品を加えると、サルデーニャらしい塩気のバランスが崩れ、別の料理に近づいてしまいます。
ソースを煮詰めずに使う ソーセージとトマトを軽く合わせただけでは水っぽく、生地の溝にソースが絡みません。とろみがつくまでじっくり煮詰めることが、この皿の骨格です。
輸入食材店で手に入る乾燥マッロレッドゥスを使えば、生地を一粒ずつ成形する手間なしに、この皿の核心——サフラン香るソーセージのソースと、溝にしっかり絡むパスタ——を十分に再現できます。平日の夜にも作れる時間で、島の食卓の味に近づけていきましょう。
主な変更点
| 項目 | L1(本格) | L2(日本での代用) | 妥協点 |
|---|---|---|---|
| パスタ | 生地から手作り | 輸入食材店の乾燥マッロレッドゥス | 成形の手間はゼロになるが、溝がソースを受け止める構造は変わらない |
| ソーセージ | サルデーニャ風ソーセージ | 豚ひき肉のソーセージ(輸入食材店) | 島特有の香草の香りはやや控えめになる |
| チーズ | ペコリーノ・サルド | ペコリーノ・ロマーノ(輸入食材コーナー) | 塩気とコクがやや強く出るが、羊乳チーズの風味は近いまま |
| サフランの位置 | 生地に練り込む | ソースに加える | 今日のサルデーニャでも広く定着しているやり方で、香りと色は同じように出せる |
材料(4人分)
| 材料(JP) | 元の名前(IT) | 分量 | どこで買えるか | 代用 |
|---|---|---|---|---|
| 乾燥マッロレッドゥス | malloreddus | 320g | 輸入食材店・オンライン | 貝殻形の短いパスタ(コンキリエ・リガーテなど)で近い食感に |
| 豚ひき肉のソーセージ | salsiccia sarda | 300g | 輸入食材店・精肉コーナー | 塩とフェンネルシードで下味をつけた生の豚ひき肉でも代用可 |
| 玉ねぎ | cipolla | 1/2個 | どこでも | — |
| トマト缶 | pomodoro | 400g | どこでも | — |
| サフラン | zafferano | ひとつまみ | 輸入食材店・製菓材料売り場 | なし(色付けだけのターメリックは香りが別物のため非推奨) |
| ペコリーノ・ロマーノ(すりおろし) | pecorino | 60g | 輸入食材コーナー | 粉チーズ(パルメザン) |
| エキストラバージンオリーブオイル | olio extravergine | 大さじ2 | どこでも | — |
| 塩 | sale | 適量 | どこでも | — |
作り方
-
サフラン(ひとつまみ)を大さじ2ほどの温水に浸し、色が出るまで置いておきます。
-
玉ねぎ(1/2個)をみじん切りにし、オリーブオイル(大さじ2)を中火で熱して透き通るまで炒めます。
-
ケーシングを外したソーセージ(300g)をフォークでほぐしながら加え、脂が透明になるまで炒めます。
-
トマト缶(400g)を手で潰しながら加え、塩で味を調えて弱火にし、20分ほど煮詰めます。
なお、ひき肉ではなく崩したソーセージを弱火でことこと煮詰めていく感覚は、カレーの肉あんをじっくり煮込む工程に近いものがあります。
-
煮詰まる10分ほど前に、浸しておいたサフラン水を汁ごと加えて混ぜます。
なお、サフランで料理を淡い黄色に染める発想は、栗きんとんをくちなしの実で色づける感覚に近く、色と同時にほのかな香りも加わります。
-
マッロレッドゥスを塩を加えた湯で、パッケージの表示時間どおりに茹でます。
-
湯を切ってソースに直接加え、強火で1〜2分手早く絡めます。器に盛り、ペコリーノ・ロマーノをたっぷりかけます。
ヒント&コツ
- ソースは多めに作って冷凍しておくと、乾燥マッロレッドゥスを茹でるだけで平日の一皿が完成します。
- サフランは水に浸す時間を長くとるほど、色と香りがしっかり出ます。急ぐ場合は温水を使うと早く色が出ます。
- 貝殻形のパスタが手に入らない場合も、短くて溝のあるパスタならソースの絡み方は近い結果になります。
輸入食材店の材料でも、ここまでくればマッロレッドゥス・アッラ・カンピダネーゼの核心は十分に再現できます。次にサルデーニャを訪れることがあれば、カンピダーノの食堂で同じ一皿を頼んでみてください。あなたの台所で煮詰めたソースの香りと、静かに重なるはずです。
よくある質問
Q. マッロレッドゥスが手に入らない場合の代用は? A. 貝殻形で溝のある短いパスタ(コンキリエ・リガーテなど)であれば、ソースの絡み方は近い結果になります。形の印象は変わりますが、食感の核心は保てます。
Q. サフランは省略できますか? A. 省略すると色も香りも別の料理に近づいてしまいます。少量でも香りは十分に出るので、できれば省かずに使ってください。
Q. サルデーニャ風ソーセージが手に入らない場合は? A. 塩とフェンネルシードで下味をつけた生の豚ひき肉で代用できます。島特有の香草の香りは控えめになりますが、崩して炒める工程と食感は変わりません。
Q. ペコリーノ・ロマーノとペコリーノ・サルドの違いは? A. どちらも羊乳から作られるチーズですが、ロマーノのほうが塩気と熟成の風味がやや強く出ます。サルドが手に入らない場合の代用として十分に機能します。
Q. 作り置きや冷凍はできますか? A. ソースだけなら冷蔵で2日ほど、冷凍もできます。パスタは食べる直前に茹でるほうが、溝の食感が生きます。
Q. 子供と一緒に作れますか? A. 生地を一粒ずつ道具に押しつけて成形する工程は、子供でも楽しみながら取り組めます。乾燥パスタを使うL2なら、ソースを混ぜる工程だけで気軽に手伝ってもらえます。
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