ミラノ風リゾット
本場ミラノでは牛の骨髄と本物のサフランでコクと黄金色を出しますが、日本のスーパーで手に入るバターとサフランパウダーだけでも、とろりと粘りのある本格的なミラノ風リゾットに仕上がります。
公開日 · 更新日
- 調理時間
- 45分
- 人数
- 4名分
- 材料費
- 約¥2000
- 難易度
- ふつう
この料理に合うワイン
Cantina ワインの早見表 →フランチャコルタ
瓶内二次発酵で造る辛口の泡。柑橘や白い果実の香りです。
- 産地
- ロンバルディア州
- ぶどう品種
- シャルドネ、ピノ・ネーロ、ピノ・ビアンコ
- カ・
デル・ ボスコ「キュヴェ・ プレステージ・ エディツィオーネ」Ca' del Bosco Cuvée Prestige Edizione - ベラヴィスタ「アルマ・
アッサンブラージュ」Bellavista Alma Assemblage
フランチャコルタ キュヴェ プレステージ エディツィオーネ
柑橘を土台に果実味が広がる、爽やかな酸の辛口の泡です。
- ぶどう品種
- シャルドネ、ピノ・ネーロ、ピノ・ビアンコ
- 輸入元
- 株式会社フードライナー
瓶内二次発酵の泡と酸が、バターとチーズでまとめたリゾットのコクを軽くし、サフランの香りを邪魔しません。
お酒は20歳になってから。

この料理について
ミラノ風リゾットの誕生には、ひとつの逸話が伝わっています。1574年、ミラノ大聖堂のステンドグラス制作に携わっていた職人の見習いが、いつも絵の具に加えていたサフランを冗談半分で米にも振りかけたのが始まりだと言われています。婚礼の宴で供されたその黄金色の米は評判を呼び、やがてミラノの食卓に定着しました。米にサフランを合わせる発想そのものは、中世のアラブやユダヤの食文化に遡るという説もあり、伝説と歴史の両方がこの一皿を形づくっています。2007年、ミラノ市はこの料理を公式なレシピとして登録し、骨髄と本物のサフランを使う伝統的な作り方を定めました。オッソブーコの付け合わせとして供されることも多く、ミラノを代表する一皿のひとつです。
3つのレシピ、ひとつの料理
同じ料理を3つのレベルで。本格にどこまで寄せるかは、あなた次第です。
本場のミラノ風リゾットを構成するのは、米と骨髄、本物のサフラン、そして牛のブロード。数えるほどの材料で、黄金色と滋味深いコクを同時に生み出す料理です。酒類は加えません。サフランの繊細な香りをまっすぐ引き出すための選択です。
材料(4人分)
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| 米(カルナローリ、またはヴィアローネ・ナーノ/アルボリオ) | 320g |
| 骨髄(牛、みじん切り) | 40g |
| 玉ねぎ | 1/4個 |
| バター | 50g |
| 牛のブロード(濃縮) | 1.4L |
| サフラン(雌しべ、またはパウダー) | ひとつまみ(パウダーなら0.2g程度) |
| グラナ・パダーノ(すりおろし) | 60g |
| 塩 | 適量 |
作り方
- 鍋に骨髄(40g)とバター(20g)、みじん切りにした玉ねぎ(1/4個)、塩少々を入れ、弱火にかけます。玉ねぎが色づかないよう、じっくりと透き通るまで炒めます。なお、骨髄は室温に戻しておくと、鍋に入れたときに脂がなじみやすくなります。
- 米(320g)を加え、木べらで2〜3分ほど絶えず混ぜながら炒めます。米粒の表面が脂でコーティングされ、縁がわずかに透き通ってきたら次に進みます。
- 熱く沸かした牛のブロードをおたま1杯ずつ注ぎ入れ、中火を保ちながらそのつど木べらで混ぜます。だしが米に吸われたら、また1杯足します。これを14〜18分ほど繰り返します。なお、サフラン(ひとつまみ)は調理開始から3分の2ほど経ったタイミングでブロードに溶かし入れると、香りと色が米全体に均一に立ちます。
- 米に軽く芯が残る、アルデンテの状態になったら火を止めます。バター(30g)とグラナ・パダーノ(60g)を加え、鍋を揺すりながら手早く和えます。鍋を傾けると表面がゆっくり動く程度のなめらかさが目安で、これを「オール・オンダ」と呼びます。
- 数分間休ませてから、皿に盛り付けます。
⚠️ やってはいけないこと
- 酒類を加えること。 仕上げに酒類を加えるレシピも見かけますが、正式なミラノ風のレシピでは加えません。サフランの繊細な香りを損なうと考えられているためです。
- 米を強火で一気に煮ること。 強火で急ぐと米の外側だけが柔らかくなり、中心のアルデンテが保てません。中火を保ちながら少しずつだしを含ませるのがポイントです。
- サフランを乾いたまま米に振りかけること。 色と香りが均一に回らず、まだらな仕上がりになります。ブロードに溶かしてから加えるのが基本です。
日本のスーパーでも、ミラノ風リゾットは十分に本格的な一皿に仕上がります。手に入りにくいのは骨髄とサフランくらいで、考え方そのものは変わりません。
主な変更点
- 骨髄が手に入りにくい場合は、バターを増量して代用します。コクの深さは少し軽くなりますが、十分に満足できる仕上がりです。
- 牛の濃縮ブロードの代わりに、市販のビーフコンソメやブイヨンで代用できます。風味はよりシンプルになります。
- グラナ・パダーノが手に入らなければ、スーパーの粉チーズで代用可能です。
材料(4人分)
| 材料(JP) | 元の名前(IT) | 分量 | どこで買えるか | 代用 |
|---|---|---|---|---|
| 米(カルナローリなどリゾット用) | riso | 320g | 輸入食材コーナー | — |
| 骨髄 | midollo di bue | 40g | 精肉店(要予約のことも) | バターを20g増量 |
| 玉ねぎ | cipolla | 1/4個 | どこでも | — |
| バター | burro | 50g | 乳製品コーナー | — |
| 牛のブロード | brodo di manzo | 1.4L | だし・コンソメ売り場 | 顆粒コンソメとお湯 |
| サフラン | zafferano | 0.2g程度(パウダー) | 輸入食材コーナー・スパイス売り場 | — |
| グラナ・パダーノ | grana padano | 60g | 輸入食材コーナー | 粉チーズ |
| 塩 | sale | 適量 | どこでも | — |
作り方
- 鍋にバター(20g)と骨髄(40g、手に入らなければバターをさらに20g足す)、みじん切りの玉ねぎ(1/4個)を入れ、弱火でじっくりと炒めます。玉ねぎが透き通るまでが目安です。
- 米(320g)を加え、2〜3分ほど絶えず混ぜながら炒めます。米粒の縁がわずかに透き通ってきたら次に進みます。
- 熱いブロードをおたま1杯ずつ注ぎ、中火を保ちながら混ぜて吸わせていきます。だしを少しずつ含ませて米を育てていく手順は、雑炊を仕上げていく感覚に近いかもしれません。これを14〜18分ほど続けます。調理開始から3分の2ほど経ったら、サフラン(0.2g程度)をブロードに溶かし入れます。
- 米にアルデンテの芯が残るところで火を止め、バター(30g)とグラナ・パダーノ(60g)を加えて手早く和えます。鍋を揺すりながら仕上げるこの動きは、親子丼の卵をとろりと仕上げるときの手早さに近いかもしれません。
- 数分間休ませてから盛り付けます。
ヒント&コツ
- ブロードは必ず温かい状態を保ちながら加えます。冷たいと米の温度が下がり、火の通りにムラが出ます。
- 骨髄は精肉店で「牛すね肉の骨」として注文すると手に入りやすいことがあります。
- 物足りなく感じるかもしれませんが、酒類を加えずに仕上げるほうが、サフランの香りがまっすぐ伝わります。
スーパーの材料でも、ここまでくれば本場のミラノ風リゾットにひけを取らない一皿です。次にミラノを歩くことがあれば、大聖堂の近くの小さな食堂でこの黄金色の一皿を頼んでみてください。あなたの台所で覚えたサフランの香りと、静かに重なるはずです。
よくある質問
骨髄が手に入らないときはどうすればいいですか? バターを増やして代用できます。コクの深さはやや軽くなりますが、十分においしく仕上がります。
サフランは雌しべとパウダー、どちらがいいですか? どちらでも作れます。パウダータイプのほうが手軽で、色も均一に出やすいです。
どのくらい日持ちしますか?冷凍はできますか? リゾットは作りたてが一番おいしい料理です。冷蔵なら翌日まで、風味は落ちますが冷凍も可能です。解凍するときはブロードを少し足して温め直してください。
子どもでも食べられますか? はい。サフランの香りは穏やかで、骨髄のコクも思ったより強くありません。塩加減を控えめにすれば、小さなお子さんにも出しやすい味です。
リゾット用の米が手に入らないときは? 日本のうるち米で代用すると、粘りの質が違うため仕上がりがべたついてしまいます。輸入食材店やオンラインでの取り寄せをおすすめします。
代用食材ガイド
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